今、世の中にはインターネットがあふれています。
SNSが見られるのも、YouTubeが見られるのも、友達とメッセージのやり取りができるのも、全て「インターネット」があるおかげです。
皆さんにとっては、あまりにも身近にありすぎるため、まるで空気のような存在で、わざわざ「インターネットとは?」なんて、考えたこともないかも知れません。
ですが、改めてこの記事を読んでから、周りを見渡してみると、あらゆるところにインターネットが使われていることに気づきます。あ、今この記事を読んでいるのもインターネットですね。(笑)
さて、インターネットという単語を既に連発していますが、改めてここでインターネットについて正しい認識をしていきましょう。
インターネットとは
日本の総務省のサイトにはこう書かれています。
「インターネットは、世界中のコンピュータなどの情報機器を接続するネットワークです。1990年ごろから、世界的に広く使われ始め、近年はその利活用が目覚しく進展してきました。現在では、私たちの生活や仕事などのさまざまな場面で使われる、不可欠な社会基盤(インフラ)となっています。」
最近では無線や電波を介しての接続もありますが、基本的には世界中のパソコン同士が、ケーブルによってつながっている、ということをイメージすると良いと思います。
※IoT(Internet of Things(モノのインターネット)の意味、冷蔵庫などのモノも、インターネットに接続するようになったということ。)
ただ、正確にはインターネットにつながっている情報機器というのは、パソコンやスマホのような、一般的なユーザー(利用者)が使うものだけではありません。
サーバーという、企業や、コンテンツ製作者(サイトやシステムの製作者)が使う機器もあります。
インターネットの仕組みとは
ではここで、今みなさんがこの記事を見ることが出来ている、その裏側の仕組みを説明してみましょう。
皆さんは、今この記事を何で見ているでしょうか?おそらく、パソコンかスマートフォンかと思います。パソコンだったら、LANケーブルを直接つなぐか、Wi-Fiを通して家や学校のインターネットに接続していることでしょう。
そして、この記事を読む直前には、この記事の画像(ボタン)を、一覧画面でクリックしましたよね。そのボタンには、「リンク」というものが設定されており、特定のURL(http://gateway.guide/article/internet/0003a-7/)のページに移動するような設定がされています。
ちなみに、URLというのは、「Uniform Resource Locator」の略で、インターネット上の様々なパソコンやサーバー(パソコンの一種ですが、主にインターネット上に公開するファイルやプログラムの格納に使われる)の中にあるファイルの場所を示す記号のことです。
このURLが分かれば、世界中のパソコンやサーバーの中から見たいファイルにアクセスができます。(もちろん公開されているか、自分がアクセス権限を持っているもののみ、ですが。)
今回のこの記事は、「株式会社オーナー」という会社が契約している、サーバーの中に、この記事の元データ(htmlと言われる、ページを表示するための文字情報やページ構成の情報が書かれているファイルや、画像ファイルなど)が、格納されています。
皆さんが、先程のページでURL(http://gateway.guide/article/internet/0003a-7/)をクリックしたら、まずは世界中のインターネットに接続されているパソコンやサーバーの中から、「gateway.guide」という名前のものを探します。
そして、株式会社オーナーが契約しているサーバーが見つかったら、今度はそのサーバーと呼ばれるパソコンの中の「article」フォルダの中の、「internet」フォルダを探し、さらにその中にある「—–.html」というファイルが見たいです!という通信を、サーバーに向かって行います。(下図aの流れ)これを、専門用語では「リクエスト」と言います。
そして、皆さんのパソコンやスマホから「リクエスト」を受け取ったサーバーは、特に問題がなければ、そのファイルを皆さんのパソコンやスマホに対して、送り返して来ます。手紙を送ったら、返信が返って来るようなイメージですね。
この返信のことを専門用語では「レスポンス」と言います。
レスポンス(返信のこと、下図bの流れ)では、htmlファイルを中心とし、その他、ページを表示するために必要な画像ファイルなども一緒に送られてきます。
そして、その送り返されてきたファイルを、ブラウザと呼ばれる、インターネットを閲覧するためのソフト(Google ChromeやSafari、FireFoxなど)が読み込んで、htmlファイルに書かれている通りに表示をすると、今見ているような見た目になります。
さて、少し難しい用語も出てきましたが、インターネットの基礎が分かりましたね。「ウェブサイトを見る」ということは、これで理解ができたと思います。
他にも、メールであれば、「メールアドレス」がURLの役割を果たしますし、アプリであれば、ある程度までのプログラムは皆さんのスマホやPCで動いていますが、例えば対戦型のゲームなどであれば、皆さんそれぞれの手元で入力した動き、操作を、インターネットを通してゲーム運営会社のサーバーに送り、また対戦相手の動きのデータを含めて、レスポンスで返していく、ということが瞬時に行われています。
インターネットは世界規模のネットワーク
また、インターネットは地球規模のネットワークというのも大きなポイントです。
手紙や電話なども地球規模でのネットワークにはなっていますが、
・大量の情報を
・瞬時に
・世界中に送受信できる
というのは、人類史上、やはりインターネットが出来てからだと言えます。
これにより、最近ではインターネットを使った仕事であれば、極論、世界中どこにいても、どの国の仕事でもできるようになっています。例えば、ハワイに住みながら、日本企業の仕事をするなど。
※時差の関係で難しい国もありますが。
最近では、コロナ禍の影響もあり海外でということはあまりないかも知れませんが、ニュースでも「ワーケーション」などという言葉を聞いたことがあるかと思いますが、日本国内で例えば温泉地などでもネットさえつながっていれば仕事は出来てしまうので、好きな場所で会社への出社などはなく働くことも可能になってきています。
さて、色々とお話をしてきましたが、皆さんがこれからもうしばらく高校や大学、専門学校などで勉強をし、その後社会人になっていく中で、「インターネットを全く使わずに仕事をする」ということは、ほぼないと思います。最近では、「情報Ⅰ」という科目が大学入学共通テストにも出題されるということで話題となっていますが、そのくらい社会に出た時に必要になる。ということをぜひ理解してほしいと思っています。
ぜひ、この記事やいくつかインターネット関連の記事がこのサイトにありますので、まずは記事を色々と読んでみて、そこからぜひ学習を進めて行ってください。
ちなみに、インターネットとほぼ同じ意味で使われる「Web」ですが、この章のタイトルにもなっている「World Wide Web」つまり世界規模で張り巡らされた蜘蛛の巣(のようなケーブル網)を略して「Web」と呼んでいます。厳密には少しニュアンスが違うのですが、ほぼ同じ意味で使われています。
(制作協力:一般社団法人ウェブ解析士協会)