探究学習 おすすめテーマ「睡眠」

目次

◆「睡眠」の現状を知る

私たちは毎日、寝る。寝なければ次の日、力が入らない人や、寝ることが趣味の人もいるかもしれない。今回は、そんな「睡眠」について取り上げようと思う。

睡眠は私たちの身体や、日々の活動に大きな影響をもたらしている。睡眠には「脳や身体の休養」「疲労回復」「免疫機能の増加」「記憶の固定」など重要な役割がある一方で、質の悪い睡眠は生活習慣病のリスクを高め、かつ症状を悪化させるとも言われている。

2021年のOECDの調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分であり、世界主要国33カ国の中で最も短いということが分かっている。全体の平均である8時間28分からはおよそ1時間、9時間13分と最長の南アフリカと比較すると2時間近くの差が生まれている。

厚生労働省 e健康づくりネット 良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと

https://e-kennet.mhlw.go.jp/tools_sleep/

また、国民健康・栄養調査(令和元年)によると…(睡眠時間が足りなかった)と回答した割合は全体で18.6%、最も割合が大きい年代の20代では34.2%となっている。

国民健康・栄養調査 / 令和元年国民健康・栄養調査

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000032041945

また、睡眠は生活習慣病とも強くかかわっている。多くの研究によって、睡眠不足が生活習慣病のリスクを高め症状を悪化させることが明らかになりつつある。国の政策である21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)では「栄養・食生活の管理」「身体活動・運動」「禁煙・節酒」などと並んで、「十分な睡眠の確保」に取り組んできた。不規則な食事・運動不足・ニコチン・アルコール過飲によって睡眠状態は悪化するため、これら生活習慣を改善することは良質な睡眠を保つことにもつながる。

このように「睡眠」は、私たちの体や生活に大きな影響を与えていることがわかった。これを機に自分自身の睡眠について、見つめ直してみて欲しい。

参考)

睡眠と生活習慣病との深い関係/厚生労働省e-ヘルスネット

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-002.html

◆「睡眠」について視野を広げて考える

・睡眠のメカニズム

私たちが毎日ほぼ同じ時間に眠り、起きるという睡眠リズムは疲労による「睡眠欲求」と体内時計に指示された「覚醒力」のバランスで形作られる。良質な睡眠を維持するために、夜自律神経やホルモンなどさまざまな生体機能が使われている。睡眠にはサイクルがあり、夢を見る「レム睡眠」と大脳を休める「ノンレム睡眠」が約90分周期で変動し、目覚めに向けて徐々に準備を整えている。

睡眠は主に2つのシステムから形成されている。1つ目は、疲労による睡眠欲求だ。睡眠欲求は目覚めている時間が長いほど強くなり、長時間起きていると、寝つきにくい人でもすぐに深い眠りにつくことができる。また、一度眠りに入ると睡眠欲求は急速に減少し、十分な時間眠ると睡眠欲求は消失して、起きる。2つ目は、覚醒力だ。覚醒力は体内時計から発信され、一日の決まった時刻に増大し、睡眠欲求に打ち勝って私たちを目覚めさせる。普段の就寝時間の数時間前に最も覚醒力が強くなる。

参考)

眠りのメカニズム/厚生労働省e-ヘルスネット

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-002.html

・いびき

いびきとは、睡眠中に鼻や喉などが狭まるため、呼吸に伴って出る音のことを指す。いびきは、睡眠中に鼻や喉など息を通すところが狭くなり、ここに無理矢理息を通すために気流が乱れ、鼻や喉が振動して出る音である。いびきがあることは、睡眠中に呼吸をするために余計な労力を要しているため、悪影響があるといわれている。

・良い睡眠

一般的に最適な睡眠時間は6〜8時間と言われているが、必ずしも正しいとは限らない。年齢や性別・状況・個人差により異なるからだ。年齢を重ねるにつれて睡眠時間は短くなり、性別や状況によっても変わってくるため、自分に最適な睡眠時間を見つけることが必要である。良い睡眠を行うために「起きる時間を一定にする」、「食事は1日3回とる」、「室温を16〜26℃に保つ」、「就寝時はやや暗め、起床時は強い光を浴びる」ことが効果的といわれている。

◆「睡眠」に関する探究学習のテーマ例

・睡眠不足が生活に及ぼす影響について考えてみよう

・良い睡眠を取ると、どのようなメリットがあるだろうか

・睡眠の質を上げるために、何ができるだろうか

あなたへの問い

・睡眠の質を上げるために、日々の生活習慣の中で何ができますか?3つ考えてみよう。

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カテゴリ)健康・医療・福祉

健康と社会のつながりとは

http://gateway.guide/article/health/1013a-8/

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この記事を書いた人

探究百科GATEWAYの編集部です。高校生の「探究」に役立つ情報や探究分野の解説、探究の方法について発信します。(運営:株式会社オーナー)

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