福島県いわき市で個人向けのパーソナルジム「G-lounge」を経営する鈴木颯さん。トレーナーとしても活動する鈴木さんは、利用者1人1人の想いに寄り添って、「幸せにする」ためのトレーニングを提案することを心がけています。「G-lounge」での活動を通して、日本を前向きにしたいと願う鈴木さんのストーリーをぜひお読みください。
運動と食事で幸せに
私は福島県のいわき市出身で、大学を卒業後、民間の鉄道会社に就職しました。しかし、就職前から抱いていた「運動と食事を通して多くの人を幸せにしていきたい」という想いが強まり、トレーニングジムの開業を目指そうと決意しました。運動と食事で人を幸せにしたい、という想いが芽生えたのは私が21歳の時に祖父ががんによって他界したのがきっかけです。祖父の死はショックが大きかったからこそ、がんを含めた様々な病気について興味が湧き、原因や現状を調べるようになりました。
・生活習慣病をはじめ、病気の発症には「運動」と「食事」が関係している
・日本人の体質に合っていない食事の欧米化が進み、腸内環境が悪化
・腸内環境の悪化により、心が不安定になり「うつ病」の発症も増加…
論文やインターネット等で情報を探してみると、マイナスな印象を受けるものが多かったですが、裏を返せば「運動と食事を意識すれば、病気を予防でき、精神的にも安定する」ということ。つまり、運動と食事によって、身体も心も健康な状態で「幸せ」を実感できるようになると考えたのです。そこで、私が先頭に立って運動と食事の正しい知識を普及し、健康に悩む人々のサポートをして、幸せな環境を創っていきたい。人々が日々幸せを実感し、圧倒的に前向きな国「日本」にしたい、と願うようになりました。
不安は挑戦の証
そこで目を付けたのが、パーソナル形式の「トレーニングジム」です。運動と食事の両方からお客様にアプローチすることができるうえ、パーソナル形式にすることでお客様お一人お一人のお悩みと人生に寄り添うことができると思ったためです。
ジムの開業へ向けた準備をする中で、私自身がトレーナーとして活動するためにトレーニングの学習にもとことん力を入れました。元々高校生の時からジムに通っていたものの、当時はまさか数年後自分がジムを経営するなんて思ってもいなかったため、専門的な知識はほぼ皆無な状態。色々な隙間時間を利用して運動と食事に関する学習に励みました。第三者目線だと過酷な日々に見えたかもしれませんが、私は叶えたいビジョンがはっきりしていたので、辛いと感じることもなく、毎日ワクワクしながら夢中で取り組んでいました。
そうして「パーソナルジムの開業」という目標達成に向けて、前職を退職後から半年間行動を続け、周囲の方々からのサポートのおかげもあり、2021年6月にいわき泉にて「G-lounge」をグランドオープン。2022年8月にはいわき平店として「G-lounge」2号店をオープンさせました。
起業当初は何から始めてよいかも分からず、資金調達もうまくいかず、何度も不安な思いを経験したことを鮮明に覚えています。しかし、そんな時に大切にしていた考え方は「不安になるということは挑戦しているということ」。これは起業に限らず、何かに挑戦しているときは誰しもが不安を抱えるものです。不安を感じた時こそ、「今挑戦出来ているんだな」と自分を認め、悲観することなくひたすら行動し続けるようにしました。
私が経営するトレーニングジム 「G-lounge」では、「”自分らしく幸せに生きる”を応援する」をコンセプトに、トレーニングをして頂きます。ダイエット・ボディメイク・ボディビルなど…お客様1人1人の目的に合わせたメニューを、想いに寄り添って提案・サポートし、食事面のアドバイスもしています。
「パーソナルジム」という形をとり、お客様に対してトレーナーが1対1でトレーニングをサポートします。一般的なジムでは個人個人が1人でトレーニングをするだけで、トレーナーとコミュニケーションをとる機会はあまりありません。誰かと目標を共有したり、応援してもらったりする環境ではないため、どうしても途中でモチベーションが無くなってしまうというケースがあります。1人で頑張っていると、モチベーションが無くなったときにジムに通い続けるのが億劫になってしまって続かないのです。
一方でパーソナルジムは、トレーナーと「一緒に頑張る」環境なので、想いが共有しやすく、通い続けるお客様が圧倒的に多い傾向にあります。「今後も通い続けたい」と思ってもらえるようにするために、私たちトレーナーも、お客様1人1人の目標や性格に合わせたサポートを心がけています。
失敗も「学び」になる
目の前のお客様に真正面から全力で向き合い、全力で幸せにしていきます。そして現在は浜通り(いわき市)のみでジムを経営していますが、ゆくゆくは浜通りから福島県へ。福島県から日本全国へ。日本を圧倒的に前向きにするフィットネスベンチャーを創りたいと志しています。私は周囲の方々、特に先輩経営者の皆さんから沢山の知識も経験も与えて頂いたおかげで、今頑張ることができています。だからこそ、私も次世代の若者に夢や活力を与えられるような人間になることが使命だと感じています。私が実績を残し、目立ち、「こういう生き方もあるんだ」「挑戦するのに年齢は関係ないんだ」と、少しでも皆さんのモチベーションになれたら嬉しいです。トレーニングで直接つながらずとも、誰かの支えになって幸せになるきっかけを与えられたら嬉しいです。私のInstagram(@teehaya.g_lounge)でジムの情報や日常を随時更新していますのでぜひご覧ください。
しかし、リスクを払った分だけ大きな学びが必ず得られます。たとえ、挑戦して思うような結果にならず、第三者目線で「失敗」だと思われても、その経験が次につながれば「学び(まなび)」になるのです。どんな困難も、最終的に自分のゴールを達成するために神様が与えてくれたご縁だと思って、何事にも臆せず頑張り続けてほしいと思います!
皆さんが今後も健康で幸せな人生を送られることを心から願っています。一緒に前向きな日本を創っていきましょう!
(本の情報:国立国会図書館サーチ)
写真提供=鈴木さん