世界1位の会社を辞めてでも挑戦したかったこととは

VISIT東北株式会社 代表取締役社長の齊藤良太さん。宮城県の出身で、2016年に地元の宮城で地方創生を行う企業を起業しました。大学時代はアメリカに留学していた齊藤さん。「時価総額世界一位」の会社を経て起業しました。なぜ地元で起業ということを選んだのか。その志を伺いました。

目次

◆取り組みのきっかけ

私は宮城県の出身で、高校卒業までは皆さんと変わらないごく一般的な生活をしていました。高校時代に、自分の軸のなさに苦しめられる出来事があり、しばらく殻に閉じこもった時期がありました。しかし、そのままではいけないと一念発起し、自分自身を成長させるための進路として、自分探しの旅にでるためアメリカ合衆国の大学へ進学することを決めました。アメリカでの生活からは学問や英語はもちろんですが、一番学ぶことができたのは「多様性」と「愛国心」でした。海外で生活することで自分を構成する軸のようなものが見つかった気がします。その後、日本に帰国をして会社へ就職をして、自身の社会人キャリアが始まりました。機会があり、その当時、時価総額世界一の会社と言われていたマイクロソフトに転職をしました。自分の軸を武器に、やりたいことをやりながら充実したサラリーマン生活を送っていました。マイクロソフトでは世界トップ80人に与えられる最高アワードの表彰を受けるなども経験することができ、毎日幸せを感じて過ごしておりました。

しかし自分自身を起業の道へ動かす出来事がありました。それが2011年3月11日に発災した東日本大震災です。私は奇しくもその日に宮城県石巻市に出張で訪れており、自らもあの脅威の中にいたという事実があります。自分の故郷が大きく被災した光景は今でも忘れることはできません。誰かのために何かをしなければ。自分の気持ちにパラダイムシフトが起きた瞬間でした。その後、ボランティア活動を通して沢山の人と関わりを持ちました。某被災地の仮設住宅で活動をしていた時、普段気丈にふるまい地域住民をまとめているリーダーの方が、ふとした会話の中で震災当日の話になった時、目に涙を浮かべ言葉が詰まるシーンを目の当たりにしました。自分のためでも、家族のためでもなく、誰かのために動こう。その時に心の奥底からそう思いました。だから私は、世界一の会社を辞め、地元宮城へ帰ってきて小さな会社を立ち上げ、東北地方を基点とした「未来創造」を行おうと立ち上がりました。

◆どんな取り組みをしているか

私は「志を持つ人と人でハッピーな未来を創る」これを会社の目的とした会社経営をしています。創業当時に始めたのが「インバウンド観光」外国人観光客を東北へ呼び込む仕事です。外国人観光客が15人地域に来ると、日本人の人口が1人増えるのと同じくらいの経済効果があると言われています。未来創造のためにはまずは人の生業を創る必要がある。観光は多くの人にとってポジティブなものであり、インバウンド(海外)という文脈も海外経験がある私にとってはぴったりはまりました。地方自治体と連携したり、大手旅行代理店と連携をしたりして、海外プロモーション、旅行手配業務、旅行商品造成・受け入れなどの仕事を進めてきました。

コロナ禍以降は、国内観光・ワーケーションなどの施策にも領域を拡げております。富谷市の「観光交流ステーションとみやど」、丸森町の「蔵の郷土館 齋理屋敷」など観光施設の運営を行っています。

農業などを中心とした地域経済の要といえる「食」に関するビジネスも開始しました。シンプルにお米を作って売るビジネスもしました。特別な栽培方法で美味しいお米を作って、百貨店やインターネット上のEC店舗で高単価で販売をしています。また、ビールやお酒、おせんべい、米麺製品など、お米を使った商品を開発し付加価値を付けて販売もしました。食と観光を合わせて飲食店の経営も行っています。ご当地の食材を活かしたイタリアンジェラート店、タピオカミルクティーのお店、ずんだシェイクのお店など、様々なチャレンジを行っています。地域住民に喜んでもらえることと、観光客にも喜んでもらえることに、私たちも喜びを感じながら事業を推進しています。

今後は、こういった地域経済を盛り上げながら、未来創造につながる事業をもっともっと生み出していきたいと思っています。しかし私一人の力ではどうにもなりません。だから、同じ志をもった仲間を集めて沢山の事業を創りたいと思っています。

◆未来へ向けて・高校生へのメッセー

2つのコツをシェアしたいと思います。

1つ目が「目の前のことに一生懸命取り組むこと」です。一番大事なのは、自分が心の奥底からやりたいと思えることを探してください。ということです。しかしながらそう言われてもそんなものはない。と答える人は多いと思います。私も高校生のころ夢や志があるかと聞かれたらそんなものはありませんでした。自分が心の奥底からやりたいと思えることを探すために、目のまえのことに一生懸命取り組むとよいと思います。私の場合は、自分探しをする努力をしました。海外留学や世界一の会社で働いて一生懸命目の前のことに取り組みました。様々な課題を乗り越え経験し、今はそれを見つけることができました。だから「目の前のことに一生懸命取り組む」こと。とても重要だと感じています。

2つ目は、継続・習慣です。人生の目的が見つかったら、あとは逆算して目標設定をしてゴールを目指すだけです。何事も継続しなければゴールまで到達することはできません。部活でも勉強でも毎日継続していれば成果に確実につながりますよね。それと同じです。皆様のこれまでの人生の中でも継続・習慣が大事だということは感じていると思います。人生の目的が見つかるその日まで、何かを続けること。継続することを練習すること。とても大事だと思います。

私の人生の目的は志を持つ人と人でハッピーな未来を創ることです。人と人がWIN-WINの関係値を構築することが大前提です。その目的達成に必要な要素は「感謝」です。だから私は、毎日誰かに感謝する。ということを習慣化して継続しております。毎朝神棚に向かって、家族に対して、仲間に対して、社会に対して、自然に対して、自分自身に対して、感謝の念を持ち1日をスタートさせます。それによって毎日、目的に沿ったとても充実した日々を過ごすことができます。このように難しいことじゃなくても良いと思います。自分ができる継続。探してみて継続・習慣の練習をしてみてはどうでしょうか。

探究テーマを広げる問い

あなたにとって継続・習慣にしてみたいこととはどんなことですか?理由と一緒に考えてみよう。

カテゴリ:ビジネス

◆おすすめの本

Good Luck(アレックス・ロビラ)

人生は努力することが重要ということを教えてくれる本です。難しい内容ではなく、ファンタジー仕立てのストーリーとなっており、高校生にもとても読みやすい本となっています。小説のような人生の役に立つ哲学書です。私が大学生の時のベストセラーで感銘を受けて今でもバイブルとして読み返す時があります。

「成功哲学」(ナポレオン・ヒル)

思考は現実化する。思ったことは必ず現実化することができる。

成功するためのマニュアルがまとめられています。

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この記事を書いた人

米国大学を卒業後、富士通株式会社、日本マイクロソフト株式会社で営業・マーケティングマネージャーに従事。2016年1月に、株式会社VISIT東北 (現:株式会社Wasshoi Lab) を創業。

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