福島から、地域へ大きな”インパクト”を

福島県内に拠点を置く企業2社の代表を務める傍ら、個人として県内の多企業の取締役にも就任するなど、地域に根差した活動に幅広く携わられている遠藤孝行さん。様々な立場から活動をされていますが、全てに共通するのは「地域をより良くしたい」という想い。31歳にして様々な活動を行っている遠藤さんの地域に対する想いや、どんな活動をされているのかをぜひご覧ください。

目次

ふるさとの役に立ちたいという想い

私は福島生まれで、高校まではずっと福島で過ごし、大学は埼玉大学へ進学しました。大学2年次にカナダへ語学留学に行き、帰国後は交換留学をしに韓国の大学へ。当時はコミュニケーションをとるのが苦手で、誰に頼っていいのかも分からず、とても悩んだのを覚えています。また、留学前は未知な地域に足を踏み入れることにとても不安がありました。失敗も経験し、不安な思いを抱えたまま迎えた留学生活ですが、結果的には行って本当に良かったなと思います。留学を通して、人と臆することなくコミュニケーションが図れるようになりましたし、一歩踏み出したことに対して自信を持てるようになりました。

学びの多い2度の留学と、日本での濃密な大学生活を経て、2015年に大学を卒業し、その後は東京にあるIT企業に就職。24歳のときに更なるスキルアップのためにシンガポールのIT会社への転職か、福島へ戻って起業するかとても迷いましたが、東日本大震災以降、ふるさとである福島の役に立ちたいという想いがずっとあったため、福島へ戻ることを決めました。

福島に戻ってきてから、プログラミング教育を行う一般社団法人を立ち上げたり、猪苗代町の地域おこし協力隊に就任し、ふるさと納税の推進、猪苗代湖の環境保全、廃校活用のプロジェクトを担当するなど次々に新しいことにチャレンジし続けました。福島での活動を通して、福島に対する想いが深まり、私も地域に貢献したいという気持ちも強まりました。個人として動くよりも、会社として大きな規模で動く方が地域に与えられるインパクトが大きいと考え、2社の株式会社を設立。会社の経営のほかにも、個人としても地域に携わる挑戦をしたいという想いから、福島市に拠点を置く「株式会社オーダーメイドジャパン」の取締役に就任しました。私はこの会社が所有するビッグデータを分析し、経営判断に役立てる情報を整理するという「データサイエンス」を担当しています。

◆福島の魅力を高め、発信

福島のIT活用力を高めたい

 私は大学卒業後に就職したIT企業で1人のシステムエンジニアとして働いていた時、「地域への貢献」について深く考えるようになりました。私が勤めていた企業は規模も大きく、優秀な仲間が揃っていましたが、その分私1人が地域や社会に与えるインパクトに物足りなさを感じたのです。福島に戻り、会社を設立してからは「経営者」として地域に与えるインパクトが大きくなったことを実感でき、とてもやりがいを感じています。

そして、地域に貢献するためには、地域が持つ課題を把握するところから始める必要があります。私は、福島を含め、地方は都会に比べてプログラミングの授業などの機会が少なく子どもたちの教育水準が低いことが課題だと考えます。また、地方と都会ではITに対する理解度に差があり、IT活用力にも格差が生じていると感じました。

 私は過去にシステムエンジニアとしてITに深く携わっていた身だからこそ、ITから福島の教育を後押ししたいと思うようになりました。そして、子どもたちへのプログラミング授業や、県内のいくつかの学校にICT機器の整備や講習を実施。福島の学生がITの力をより強めて、将来も福島で活躍するIT人材が生まれてくれたら嬉しいです。

観光や音楽で福島の魅力を発信

 しかし、福島のIT活用力や教育水準を高めたとしても、子どもたちが福島に魅力を感じなければゆくゆくは外へ出ていってしまいます。そこで、私は地域活性の事業にも力を入れて、福島の魅力を向上させることにも取り組んでいます。経営する1つの会社では、拠点を猪苗代町に置き、地域資源を生かした事業を展開しています。猪苗代町は、観光資源や文化資源がとても豊富でありながら、まだ十分に活用されていない「眠った資源」が沢山あるように感じています。その「眠った資源」を覚醒させて、福島の更なる魅力向上に努めたいと考えています。特に力を入れているのが、猪苗代町の商店街にある「ななかまど食堂」という場所を利用したシェアキッチンの運営です。何度もメディアに取り上げて頂き、ありがたいことに地域からも注目して頂いています。

 また、経営するもう1つの企業は拠点を郡山に置いて活動しています。郡山は音楽の都、通称「楽都(がくと)」として有名ですが、この楽都・郡山としての魅力や知名度を向上させていきたいと思い、フェスの実施や楽曲提供、映像制作、空間演出など、各種プロモーション事業を展開。また、クリエイター同士の交流や、クリエイターを目指す若者の学びの場となるようにカフェのOPENを2022年11月に予定しています。若者が互いに刺激し合い、目標や夢を見つけられる空間にしたいと思います。

 このような活動を通して、福島の魅力を高めて終わりではなく、魅力に気づく人を増やしていきたいと思います。福島に住む子どもや若者が福島の魅力を発見し、「これからも福島に残りたい」「将来は福島で活躍したい」と思ってくれるきっかけになれば嬉しいです。

◆目標を設定し、ストイックに実行

自分で何か目標を立てて、その目標を達成するためにストイックに実行する経験をしてほしいと思います。自分の将来を決めるのは、何事も自分の意思次第です。

 そして、ぜひ留学を経験してみることをおすすめします。とくに、交換留学という形がおすすめですね。初めは緊張や不安が大きいと思いますが、一歩踏み出してみると、今まで知らなかった新しい世界に触れることができ、一生ものの学びを得ることができます。留学に関わらずどんな挑戦にも、諦めず立ち向かい続けてたら必ず結果はついてきます。

 ちなみに私は英語が一番苦手な教科です。最初の交換留学の面接で落ちたため、大学を休学して自費でカナダに留学し、英語ができるようになってから韓国の大学に交換留学でいきました。諦めずに挑戦し続ければ、どんな形であれ必ず目標は達成します!

 がんばっぺ福島!皆さんのこれからのご活躍、心から応援しております!

◆おすすめの本
安宅和人「イシューからはじめよ」(英治出版)
物事の壁にぶつかったときに、何を解決したら良いのかという「本質」を見つけ出すのに役立つ本です。

(本の情報:国立国会図書館サーチ)

写真提供=遠藤さん

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

地域で挑戦する人や企業を豊かにすることを目的とした福島創業のチーム。 ライターやデザイナー、映像クリエイター、エンジニア等といったプロが集まり、 各々の専門スキルや個性を活かしながら、関わるお客様や地域の資本を豊かにするため活動している。

目次