「好きな場所で豊かに暮らす」ホワイトボードアニメーター

大好きなフランスで大好きな絵を描き、フランス人のパートナーと共に暮らしているトリニテ由加里さん。ホワイトボードに絵やイラストを書いて物事をPRする「ホワイトボードアニメーター」として活躍されています。好きな場所で好きな人と好きなことをして豊かに暮らすストーリーです。

目次

フランスに憧れて

私の価値観が大きく変わったのは、日本の高校に通っていた時に読んだ「フランス人は10着しか服を持たない」という1冊の本との出会いでした。その本は、好きなことに囲まれて生きなさい、好きなものだけを身の回りに置くことで毎日が幸せになるよということが書かれた本だったのですが、その本を読んで、好きってそんなに大事なんだ、そういう考え方をしていいんだと衝撃を受けました。

その本をきっかけにフランスに憧れを持つようになった私は、大学在学中に留学と海外で休暇を過ごしながら働く「ワーキングホリデー」で2年間フランスに行きました。実際にフランスに行ってみると、そんなに大きな夢を抱いてるの!?と驚かされる人たちばかりで、夢に向かって頑張っていっている人たちを見て、好きなことをやっていっていいんだ、自分も好きなことをやっていきたいと思うようになりました。

私の夢は「好きな場所で好きな人と好きなことをして豊かに暮らす」ということを実証して、その経験をもとに夢を追いかけている人のサポートをすることです。

日本にいる時、好きなことをしているけれどなかなか収入を得られない人がまわりに多く、ボランティアや趣味になったりするケースが多かったのです。そこで好きなことでは収入が得られないのだなと思い、好きなことを仕事にすることを一回諦めそうになりました。

でも、その時偶然出会った人から、価値のあるものに人はちゃんとお金を払ってくれるから、価値を感じてくださる人たちに何かを届けていけば好きなことをしていても稼げるようになるかもしれないよと言われたんです。それを聞いてから「豊かに暮らす」っていうのも目標につけ加わりました。

今私が仕事にしている「ホワイトボードアニメーション」を最初に知ったのは、アニメーションを教えているスクールの広告を見たのがきっかけでした。ホワイトボードアニメーションとは、ホワイトボードに手書きで絵や文字を描いたものをアニメーションにしたものです。

絵を描くのは小さい頃から好きで、小学生や中学生の時はよく絵を描いていました。高校と大学は周りの人が絵がうますぎて心が折れてあまり描いていませんでした。でもずっと好きではあったので、ホワイトボードアニメーションに出会って、好きなものを活かせるなと思いました。

アニメーションを見ていたらやり方もなんとなく分かったので、とりあえず自分でやってみようと思いました。最初は母親やゼミの先生にアニメーションをプレゼントするなど、身近な人に向けてアニメーションを作っていました。

また、動画やアニメーションにすると多くの方に見てもらえるし、単価も上がるというお話を聞いて、収入も得られそうだし、チャレンジしてみようと考えました。

「ホワイトボードアニメーション」を紹介しているトリニテさんのYoutubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCIL-clbLK_3HGfqMcIywEQw

自分の知らない世界を知る

ホワイトボードアニメーションを始めてみて、最初は時間をかけた割に十分な収入を得ることができず、自信がない時期もありました。まわりのみんなが「いいものだから単価上げてもいいと思う」と後押ししてくれたから今があると思っています。上手くいった理由は、いろんな人が手伝ってくれたからだと思います。WEBデザインの先生や動画編集のプロの方など色んな方が応援して手伝ってくれました。

今は、自己紹介ムービーや企業・商品・サービスの紹介、動画広告などを作っています。2年前から月に3〜5本のペースでホワイトボードアニメーションを作っています。

インターネットやSNSを通じての依頼が多く、個人でお仕事をされている方や中小企業の方などが多いです。最近だと整体師の方や子供向けの塾をやっている方、オンラインスクールをやっている方など、様々なジャンルの人から依頼を頂いています。

私は絵が好きなので、それを活かして収入を得ながら喜んでもらえるのが嬉しいです。生み出すこと自体が好きなので、作るだけでも達成感があります。それからヒアリングもすごく楽しくて、ビジネスをしている人は面白い人生を歩んでいたり素敵な捉え方を持っている人が多いので、自分の知らない世界を話を通して知れるのはすごく好きなところです。

夢を追いかけている人を応援したい

私は「夢を追いかけている人を応援したい」と考えています。夢を追いかけている人はかっこいいからです。夢を実現する幸せというのは、人生の中で大きな幸せを感じられる瞬間だと思います。そういう幸せを手伝えるのは幸せですね。

ホワイトボードに限らず、いろんなアニメーションとかミュージックビデオにも挑戦したいです。

動画の質も上げていき、アニメーションを使って夢を叶えたい人の夢をもっと叶えられるようになりたいと思っています。また、ホワイトボードアニメーションの講座を通して、他の方にもホワイトボードアニメーションの作り方を伝え、もっとホワイトボードアニメーションを世の中に増やしたいと考えています

皆さんに伝えたいのは、他の人に言われることではなく、自分が大事だと思うこと、やってみたいこと、いってみたいところ、仲良くしたい人は自分で選ぶのがとっても大切だということです。できることはたくさんあるので、空いている時間にやってみたいと思ってことを手当たり次第やってみるのがいいと思います。

おすすめの本
ジェニファー・L・スコット「フランス人は10着しか服を持たない」(大和書房)

私の人生の見方が180度変わって、好きを大切にしていいことに気づけた本です。

(本の情報:国立国会図書館サーチ)

写真提供=トリニテさん

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この記事を書いた人

弘前大学で主に社会学を学びつつ、学外で情報発信やwebサイト制作を学びながらライター活動を始める。会社員を経て、2021年に個人事業「ももばち企画」として独立。1対1のオンライン対話プログラム、「"自分を生きる"日常の学びやコミュニティ」運営、自己表現アート対話ワークショップ、などを企画している。

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